パーキンソン病の夫と暮らす平凡な日々

パーキンソン病になった夫の介護の様子や日々の出来事など、気ままに発信していきます。

パーキンソンでも働けるうちは働きたいよ

もう一月もあと少しで終わりです。
今日は夫は今月二日目の仕事でした。


昨年の秋から、月に1~2日ですが、仕事をするようになりました。
というより、
「仕事ができるようになりました」
と言ったほうがいいでしょうか・・・


退職したのは、2016年4月なので3年半ぶりの仕事です。


朝は6時半に起きて食事を済ませ、8時前に家を出発。
8時半に勤務先に着いて、9時から仕事開始。
私が送り迎えをしていますが、
はじめは、無事に9時から17時半まで働けるだろうか、
途中でオフにならないだろうか、
心配と緊張で、わたしも前日からハラハラです。


今日は昨年秋から通算すると6日目の仕事だったので、
かなり余裕を持ってできたようです。


仕事の日は、薬を飲む時間帯を少しずつ早めにしていますが、
特に追加することはありません。


夫が言うには、からだはきつくないけれど、
気持ちが疲れると。
でもその疲れが、程よい・心地よい疲れだそうです。


もうしばらく仕事をしたいと言っています。
夫の出した今年の年賀状のひとことコメントは、
「3年半ぶりに仕事を再開しました」
と書いていました。


今日も迎えに行ったあと、ふたりで食事して帰宅しました。

薬の減量には勇気が必要か

先月の神経内科の定期受診のときに、
夫が突然の睡魔が現れることが困っていますと言ったら、


「少し薬を調整してみましょうか。
今飲んでるパーキンソンの薬の中で減量が考えられるのは、ビ・シフロールです。
今の状態からすると午前中に飲んでいる量を少し減らしても、
うまくいくと思いますが…」
と先生が言われました。



今まで長い間飲んでいる薬です。
夫の頭の中には、
「動かなくなったらビ・シフロールとマドパー」
これがしっかり定着しているようです。
夫は、
「そうですねー、考えてみます」
と言っていました。


でも、今月の受診のときは、ちょっと違いました。


診察が終わり、診察室を出ようと椅子から立ち上がったとき、
「ビ・シフロールを減らすとしたら、それに代わるものは何かありますか」
と、唐突に先生に尋ねました。


「減らしていって動きがわるくなったら、
エルドパを半錠追加して、様子をみたらいいですよ」


「ああー、それなら安心しました。
薬の減量をするには勇気がいるんです」


夫はとてもホッとした表情をしました。


先月から、減量しようと思いながらも、積極的にできなかったのは、
不安がいっぱいだったんでしょう。


今はビ・シフロール0.5mgを一日に4.5錠から4錠に減らしています。
今のところ、その影響で動きが悪くなった様子はありません。
「3錠にしても、今の状態をキープできると思います」
という先生のことばで、減量を頑張ってみようと思ったに違いありません。


勇気が出たんですね。
3錠を目指すそうです。

パーキンソンの薬の飲み過ぎには注意!


パーキンソンの薬が切れたときに体の動きが悪くなるオフの症状が出ることがありますが、
そんな状況は、薬が切れたことによるものだけではなく、
精神的なものも大きく影響するようです。


今朝、些細なことで言い争いになりました。
エアコンの室外機の音が大きいので、そろそろ買い替え時だねと話していたときに
夫がどう感じたのか分かりませんが
「いっぺんにオフになったよ、こんな内容で体が動かなくなるなんて」


はあ?


「あらあら、それは大変」


私はそう言う以外に返す言葉がありませんでした。


他愛のない話題だったのに、夫のスイッチを押してしまったのでしょう。


「でもこんなふにオフになったときは、回復する時間が早いんだよね」


精神的なもので体の動きが悪くなったのは、
パーキンソンの薬を飲んでも仕方がないと思うようで
今日も、ただ、じーっとして回復を待っていました。


このように「待つ」ことができるようになったのは、
つい最近のことです。
昨年の秋ごろから、自分で自分の症状が分かり、
それをポジティブな言葉で、口に出すようになりました。


以前の夫なら、こんな時はすぐパーキンソンの薬を追加で飲んでいました。


体の動きが悪くなると薬。
オフになったら薬。


この繰り返しで薬の量が増え、副作用もより多く現れてきた時期がありました。
でも精神的なことで動きが悪くなったときは、
パーキンソン薬を飲んでも回復しないということがわかったのだと思います。


病気になって10年目の頃、症状がひどくなり、
幻覚や便秘もひどくなり、日常生活を送ることが困難になりました。
もうそれ以上仕事も続けることができなくなり、
遂に退職することになりました。
今から4年以上前です。


その頃私は、パーキンソン病ってこんなふうに症状が進行していき、
最後は寝たきりになっていくのかなと思いました。


でも退職後は介護サービスも受けるようになり、
リハビリに専念しています。
薬の調整もしながら毎日を過ごしていますが、
今はその頃と比べると信じられないくらい、良い状態です。


退職をしてストレスがなくなったこと、
またリハビリを定期的に受けられるようになったこと、
時間的な余裕ができたことなど、
いろいろなことが原因でプラスに向かっているのだと思います。


パーキンソンは完治する病気ではないそうなので、
症状が良かったり、悪かったりを繰り返しながら、
天寿を全うできたら良いなと思っています。



夫の大好きな花キリン・・・
今年は暖冬で、ベランダの花キリンもたくさん花をつけています。